表 裏
仕事ドキュメンタリー
Vol.2「自由な環境で培われる人間力」

Vol.2 「自由な環境で培われる人間力」

今までにないビジネスモデル

今井の香港での仕事はアパレルメーカーと一緒に現地に行っての「輸入代行(アテンド)」だ。
アパレルメーカーと工場の間に入って、商品の開発を進めていく。
工場から上がってきたサンプルが求めているレベルになるまで幾度となく自身の目で確認を行う。
商品開発に妥協はない。

アパレルメーカーとの商品開発は直接お客様と接することはない。
だが、商品ができるまでの工程全てを見ることができる。縫製の仕方など細かい職人技が今井の心を刺激する。
なぜその商品が良いのか、実際に見て触って感じたことをお客様へ伝えることができる。
だからお客様に商品を提案する時に説得力が増す。
商品開発の経験が営業力の 向上に結び付いていると強く思う。

文化を超えた交渉

商品開発の仕事は面白い。だがハードな面もある。
アパレルメーカーと工場、日本人と香港人、文化や立場が違う両者の衝突は凄まじい。
今井は双方の言い分を聞きながら中立的な立場で仕事を進めなければいけない。
今井が意識していることは相手の「意志」を理解して伝えること。
サンプルの色の仕上がりで何回もやりとりしたが最後はお互いに納得してくれた。
「ついさっきまで口論していたのに商品が出来たらアパレルメーカーも工場の人もお互い笑っているんですよ。」と今井は笑う。

「今、自分は幸せだ。」と今井は言う。
営業と商品開発の両方に携わっているため2つの面白さを実感できる。
ウライは年齢に関係なく挑戦できる環境だ。
だから若い人には自ら手を挙げることをためらわないでほしい。
「今、僕が経験していることを後輩たちに経験させてあげたい。そして見本となる人間になりたい。」
爽やかに笑っていた今井の目はいつしか真剣な眼差しになっている。